fudebako

何かあったら書く

アントニイ・バークリー『最上階の殺人』(ネタバレ)

最上階の殺人 (Shinjusha mystery)

最上階の殺人 (Shinjusha mystery)

なるほどこれはいいものだ。

初めはちょっとタルかったが、個性強烈すぎる若き秘書・ステラと探偵シェリンガムが丁々発止のやりとりを見せるようになってからがぜん面白くなる。バークリーはラブコメを書く才能があったんだなあ。

一見単純な話がシェリンガムの推理でどんどん本格ミステリらしい複雑な様相を呈していく。名探偵シェリンガムここにあり、であった。

しかし、本編とは関係ないのだが、解説中で「ブラウン神父」のとあるエピソードのネタを割っているのはいかがなものか。『最上階の殺人』を手に取るくらいのミステリ好き(?)なら知ってて当然ってことかもしれないが、解説中で他作品それもよりにもよってミステリのネタバレをするのはやめてほしい。

追記……これ読むとやっぱり、探偵っていうのは他人の内面にずけずけ踏み込むイヤなヤツなんだなあと身に染みてわかる(シェリンガムの名誉のために言っておくと、シェリンガム自身はそこまでイヤなヤツではない。無礼だが愛すべき男である)。そこらへんでミルワード・ケネディ『救いの死』と繋がってるわけだな。

以下ネタバレ。

続きを読む

Ash Ra Tempel / S.T.

Ash Ra Temple

Ash Ra Temple

枚数合わせに借りただけだったけどものすごくイイじゃん。ゲロゲロ。
「E2-E4」大好きなのでもっと早く聞いててもよかったな。1971 年だって。音楽というのはどこで何が花開くかわからんな。

「エクスペンダブルズ2」

エクスペンダブルズ2 [DVD]

エクスペンダブルズ2 [DVD]

ちょっと食い足りない感じもしたけど前作を見た時もそう思ったのだった。
まあハリウッドのスター揃い踏みってだけでニコニコニコニコしちゃうよね。ああだこうだ文句つけるような映画じゃない。いいぞもっとやれ! どんどんやれ!
それにしてもジェイソン・ステイサムはかっけぇ〜なぁ。

ぼちぼちコロンボ 2

  • 68 話
  • 32 話(字幕)
    • 「忘れられたスター/Forgotten Lady」。傑作だった。コロンボに詳しくなくても「あっこれは五指に入る名作だな」とわかる出来(あとで調べたらやっぱり人気エピソードらしい)。出だしからして他の話と違ったもの。カムバックを願う往年のスター女優、彼女を諭す夫、執事夫婦。彼女たちが暮らす邸宅にぎすぎすした憎しみはなく、人間的な温かさと時代から取り残されたような寂しさだけがある。そんな中で起こる殺人。物語の初めから漂う物悲しい雰囲気は、幕切れで頂点に達する。
    • いや〜素晴らしかった。映画のような余韻といったらドラマに失礼かもしれないが。犯人の凄みある演技はさることながら、俳優陣全てよかった、輝いていた。コロンボさえもこの話においてはただの脇役に過ぎないように見える。
    • この一話のためだけに DVD 買ってもいいな。

ぼちぼちコロンボ見てる

区切りでいうとたぶん「新・刑事コロンボ」。

  • 66 話
    • 犯人が共犯の話。CV:内海賢二の夫(このオッサンは悪党だが犯人じゃない)がいい味出してた。
  • 63 話
    • カーク船長が犯人の話。目の動きだけで憎悪や殺意を伝えるのは、俳優なら当然っちゃ当然だが、さすがだな〜と思った。

それにしても犯人どもはアホだな! と言いたくなる。本人は勝算アリアリの自信満々で犯行に及んでいるが、ずさんったらありゃしない。クロフツの作品名にあるように、まさしく「殺人者はへまをする」というわけだ。言葉遊びとしては「へまをせず捕まらなかった殺人者は視聴者には観測できない」と言えるかもしれない。

ともあれコロンボについては以下の点が知りたい:

  • コロンボがもっとも苦戦した犯人は誰か?
  • コロンボのあの余裕の態度を崩した犯人はいるか?
    • コロンボが本気で激怒する回があるらしい。
  • 二人以上殺した犯人はいるか?
    • これは「目撃者を消す」とかでいそう。
  • 一度に二人以上殺した犯人はいるか?
    • 一度にというとどうだろう。例えば自動車事故に見せかけて夫婦を消すとか……ありえなくはなさそうだけど。
  • 犯人はだいたい人間の屑だが、同情の余地のある犯人はいるか?
    • 「被害者側に明確な過失のあった回はあるか?」ということでもある。これはなさそう。
  • 犯行はだいたい落ち度だらけだが、犯人が完璧に犯行を成し遂げたにも関わらず不運から捕まった例はあるか?

miniGestures 自力で改造(と、Chrome Extension の書き方がわからない話)

はじめに書いておきますがソースコードはありません。すみません。

経緯:

参考:

JavaScript の Ja の字もわからないのに「すでにあるコードの改造くらいならできるんじゃないか」と思ってしまい、miniGestures を意地と根性で改造してみました。chrome.tabs.getSelected および chrome.tabs.getAllInWindow 使用の箇所を chrome.tabs.query に書き換えです。とりあえず動くしブラウザがクラッシュしたりはしてません。今のところ……。

「表示しているタブを閉じる」や「すべてのタブを閉じる」程度ならほぼ置き換えでよかったから問題なかったです。しかし「右のタブへ移る」「表示しているタブ以外の全てのタブを閉じる」などはそうは行かず、頭をひねりました。

それでもそのへんが実現できたあたりでやめておけばよかったのですが、「現在のタブより右/左のタブを閉じる」(miniGestures にはこの機能がない!)がど〜〜〜〜しても欲しくて、調べて調べて調べまくって実装しました。なぜ動くかはわからないけどとにかく動きます。


本当はここでソースコードを公開して、ウェブの肥やしにするとともに詳しい人に添削してもらいたかった(切実に)のですが、著作権がよくわからないので非公開です。すみません。ぶっちゃけた話、肝心の「右/左のタブを閉じる」部分の記述は他の拡張機能のソースから拝借してしまったし……。

ただ、ド素人の私がハマったのは Chrome に「右/左のタブを閉じてね」とお願いする部分ではなく、それ以前、Chrome のタブ情報を取得する段階でした。

「現在のタブより右/左のタブを閉じる」プログラムを言葉にするとこんな感じになります:(素人解釈なので不正確です)

  • 現在開いている全てのタブの情報を取得する(1)
  • 表示している(=アクティブな)タブの情報を取得する(2)
  • それぞれのタブに番号を割り振る(3)
  • すると左から順に 0, 1, 2, 3... みたいな感じで割り振られるので、例えば現在アクティブなのが「2」のタブだとして
    • 右のタブを閉じるなら「2 より大きい番号のタブを閉じよ」と命令する(4)
    • 左のタブを閉じるなら「2 より小さい番号のタブを閉じよ」と命令する(5)

このうち(1)(2)でつまづいたってことです。

chrome.tabs.query({currentWindow: true}...); だと全てのタブの情報は取得できてもアクティブなタブの情報が得られないし、かといって chrome.tabs.query({active: true}...);chrome.tabs.query({active: true, currentWindow: true}...); だとアクティブなタブの情報しか取得できない! 何を間違っているんだろうか?

結論から言うと chrome.tabs.query を入れ子にすることで一応なんとかなったのですが、絶対にもっとスマートな書き方があると思います。私は何を間違えているんでしょうか。詳しい方アドバイスください! お願いします。

chrome.tabs.query({active: true}, function(tab) {
  chrome.tabs.query({currentWindow: true}, function(tabs) {
    // 「右/左のタブを閉じてね」とお願いする部分。詳しい記述は割愛
    // 上の chrome.tabs.query で得た引数:tab(アクティブなタブの情報)と
    // tabs(全てのタブの情報)を利用して for 文と if 文であれやこれやする
  }
});